「辻が花」とは、室町時代に栄えた縫締絞の文様染のことで、江戸時代初期に姿を消してしまいました。
現代に息づく染色として心血を注いだ独自の研究の末、一竹60歳にして納得のいく作品が完成、「一竹辻が花」と命名しました。
1977年に初の個展を開催、以来国内はもとよりヨーロッパ、北米においても大好評を博し、1990年にはフランス政府から「フランス芸術文化勲章」を受章、1993年には文化庁より「文化庁長官賞」を受賞しています。
※この文化庁長官賞は、芸術の分野では久保田一竹のみである。
久保田 一竹
1917年、東京・神田生まれ。
2003年、永眠。享年86歳。
二代目 久保田 一竹 (本名:悟嗣)
1955年生まれ。久保田一竹の長男。
一竹工房及び一竹美術館の代表。
一竹辻が花の特徴
【希少価値と財産】
日本のみならず世界的にも有名で、他の辻が花とは区別されている。きものの中でも最高のブランド商品。
【一竹辻が花特殊生地】
高度な技術と最高品質の特殊金通しを使用した、一竹工房別織の特殊三重織の生地を使用。
光沢としなやかさが出るように工夫されており、何年経っても縮まない。
【一竹染】
高度な染色技術が最高の発色を生んでいる。特殊染料で天目染と重ね染で金通しを幾重にも染め上げ、色が色を生んだ発色が美しく、ライトアップされた場所ではさらに素晴らしいものとなる。
【一竹星とオーロラぼかし】
「一竹星」とは、絞り商品に必ず入っているコバルトブルーの小さな星。久保田一竹がシベリア抑留時に生きる勇気を与えてくれたオーロラと星の輝きを再現した、血と汗と涙の結晶である。
【袋帯】
袋帯は最高級の額縁仕立てで仕上がっている。
加賀友禅は、えんじ・黄土・藍・草・古代紫の「加賀五彩」を基調に、自然や古典をモチーフにした描きの美しさが感じられる、色鮮やかな絵画調文様が特徴です。
四季折々に自然が魅せてくれるさりげない美しさ…その美しさをいつまでも心にとどめておきたい…という衝動を、古代の人達は衣服などの日常品や工芸品などの中に文様として残すようになりました。
自然描写で得た感動を、昔の職人さん達は何度もその文様を繰り返すことにより、その技が熟達し、工芸の作品に奥行きが生まれ、さりげない風格が生まれてきたのです。